下田とフリーペーパーとわたし
2015年、冬の下田に到着したその日。
まだ何もわからないため、伊豆急下田駅前の観光案内所を訪れました。もともとインターネットで事前に下田情報はチェックしていたこともあったので、存在自体は知っていましたが、実際に見てみると、クオリティーがすごい。
それは、下田市で発行されるフリーペーパーです。
わたし自身、前職で同じような仕事をしていたため、興味津々。ディスプレイされていたものは、ひととおり持って帰ってきてしまいました。お家が読み物だらけ。
観光マップも、観光地であればいくつか存在しますが、マップ以外の種類も豊富。
本当にどれだけ考えても、あまりにもエネルギッシュでここが2万4000人の町だとはまったく思えないのです。ほんとにほんとなのでしょうか…。
下田での楽しみ方を30のカテゴリにわけ、それぞれがテーマ毎に冊子になったフリーペーパー「下田30 COLORS PROJECT」。これをすべて制覇したら下田名人になれるのでは?というほど内容も濃く、観光客にぴったりです。
しかも、数日の旅行ですべて制覇できるわけはないので、また来たい!という思いを掻き立てます。ひとつひとつは薄くて小さめ、持ち運びも便利。
レストラン、観光名所の紹介はもちろん、歴史やアクティビティー、イベントなど盛りだくさん。配布先も観光客の訪れる場所には設置してあるようです。
内容の充実さはもちろん、なんといってもすべてがおしゃれなんですよね…すごい制作チームなんだろうなあ。
と思ったら、紙だけでなく、ウェブでもあがっていました。(でもやっぱりおすすめは紙!)ただ、最近の更新はなさそうかな…?
同じ制作会社さんで、季刊誌もありました。「下田的遊戯」こちらは特集やインタビューで構成された、読み物です。
読んでいて100万回くらい頷いてしまったもの。
「下田的遊戯」2015年夏発行の第43号において、創刊10周年の編集長さんのご挨拶。
自分の町を「何もない町」などと卑下する人が多いことが気がかりで、下田の魅力を再認識していただきたいと発行を始めた
…あまりにも既視感があり、自分事のようなこの言葉。しばらく頭から離れませんでした。
そういえば、そうだった。わたしも数年前、わたしが大好きなベトナムを、みんなにも好きになってもらいたい、という気持ちで前の会社に入社したんだっけ。
自分が本当に大好きなものは、みんなにも大好きになってもらいたい。
そんなわたしが昔から大事にしてきた心。こちら下田での生活に慣れてきても、光輝く海を見て息をのんだ瞬間、美しい朝焼けに元気をもらった瞬間、下田に到着してすぐに地元の方に親切にしてもらって感動した瞬間…
「下田にきて本当によかった」。来て早々、そう思った瞬間をずっと忘れないようにしていこう。フリーペーパーを目の前に、そんなことを考えたのでした。
クリスマスも終わり、もう年の瀬。2016年はもうすぐそこですね。